日本語を学ぶ
ジェーケーローリングさんのスピーチ①
お話を聞いてみましょう。
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【ジェーケーローリングさんは、映画化になった世界的有名小説、「HalleyPotter(ハリー・ポッター)」の著者です。彼女が2008年にハーバード大学の卒業式でスピーチを行いました。そのスピーチを日本語で聞いてみましょう。】
今日皆さんに何を喋るべきか、悩み、とても考えました。
そこで、私は自問自答しました。
自分の卒業式で、何を聞けたら良かったのだろう。
卒業してから今までの21年間で学んだ一番大切な教訓は何だっただろう。と。
そしたら、2つの答えにたどり着きました。
まず、皆さんの学業の達成を祝う素晴らしいこの日に、
「失敗がもたらす恩恵」について話そうと思いました。
そして、みなさんが「現実社会」の入り口に立ついま、
「想像力の大切さ」を話そうと思います。
この二つは現実的でなく、矛盾したことに思えるかもしれませんが、
しばしお付き合いいただければ幸いです。
21歳の卒業式の頃の自分を振り返ってみると、42歳になった自分にとって少しほろ苦い思い出です。
私は自分の夢と、身近な人達からうける期待との間で、ゆれていました。
私は、「小説を書くこと」がやりたいことだと確信していました。
しかし、両親は、私の抱く夢は膨らんだ妄想で、その夢は、家を買ったり、年金を払わせてくれるようなものではないと考えていました。
両親は私が実用的な学位を取ってほしいと望んでいました。
一方で、私は英文学を学ぶことを望んでいました。
結局、妥協をして、現代語を選びました。
そして、私はドイツ語を見限って古典文学の道へといきました。
古典文学を勉強していると両親に話したかどうか覚えていません。
そのことを、彼らは卒業式で初めてしったかもしれません。
両親にとって、ギリシャ神話を学ぶことは、会社の役員になることや、VIPのお手洗いを使うようなキャリアになるには、あまりにも役に立たない学問だったでしょう。
私は、両親の考え方を責めているわけではありません。
誤った方向に人生の道が進んだことを、両親のせいにすることもあるでしょう。
でもそれには、”有効期限”があります。