日本語を学ぶ

【差替待機】慣用句の誤用

音声を聞いて、問題に答えてみましょう。

【差替待機】慣用句の誤用
  • 4分35秒

「慣用句」。


慣用句というのは、昔から使われてきた言葉、言い回しのことです。


 


例えば、


・相槌を打つ


・いたれりつくせり


・うつつを抜かす


・小耳にはさむ


・食指が動く


・辛酸をなめる


・太鼓判を押す


・手も足も出ない


・鳴かず飛ばず


・根ほり葉ほり


・羽目をはずす


・一旗あげる


・腑に落ちない


・丸くおさめる


・身を粉にする


・目に余る


・らちがあかない


 


などです。


 


この慣用句ですが、時代とともに意味や使われる場面が変化してきているものもあります。


間違った使われ方をしていた慣用句が、いつの間にか主流の使われ方になってしまうことがありました。


 


 


間違って使われがちな慣用句をここでいくつか紹介します。


・いそいそ


 意味:嬉しさが動作に現れている様子


 誤用:気が付かれないよう動く様子


 


・穿った見方をする


 意味:本質を見抜いた見方


 誤用:ひねくれた見方


 


・浮足立つ


 意味:恐れや不安で落ち着きを失う


 誤用:嬉しくて浮かれている


 


・潮時


 意味:行うにちょうどいい頃合い


 誤用:やめる頃合い


 


・確信犯


 意味:政治、宗教、思想などの信念に基づき、正しいと思うことをする


 誤用:悪いとわかっていながら行動していること


 


・逆鱗に触れる


 意味:目上の立場の人を怒らせること


 誤用:人を怒らせてしまうこと


 


・檄を飛ばす


 意味:自分の意見を主張すること


 誤用:励ますこと、鼓舞すること


 


・恣意的


 意味:その時々で判断すること


 誤用:目的のために行動すること


 


・斜に構える


 意味:物事に真摯に取り組むこと


 誤用:物事に皮肉的な態度をとること


 


・煮詰まる


 意味:議論が出尽くして結果を出せる状態になっていること


 誤用:行き詰っている様子


 


などがあります。


日本人でも誤用してしまいがちな慣用句。


日本語上級者のみなさんも慣用句を勉強してみてはいかがでしょうか。

Q.1

お話の内容としてあてはまるものはどれですか?次のa.b.c.d.から1つ選んでください。


a. 「いそいそ」の意味は、「気が付かれないよう動く様子」である


b. 「斜に構える」の誤用は、「物事に真摯に取り組むこと」である


c. 慣用句というのは、最近使われている言葉、言い回しのこと


d. 間違った使われ方をしていた慣用句が、いつの間にか主流の使われ方になっていることがある

解答を見る

正解は、『d. 間違った使われ方をしていた慣用句が、いつの間にか主流の使われ方になっていることがある』でした。