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【差替待機】安旅

音声を聞いて、問題に答えてみましょう。

【差替待機】安旅
  • 4分20秒

安く旅をする。それには、きっと危険がつきものです。


 


日本の旅行代理店を通した旅にはさまざまな保証が付いています。


盗難や事件など様々なことに対応してくれます。


 


個人の旅は、いくらでも安くできるけれど、その代わりトラブルは自己解決で…というような感じです。


クレジットカードについている保険や、自身で旅行関連の保険に入っていれば、金銭の対応などはしてもらえるでしょう。


 


個人で安く行くには、安い航空券をネットで買えばいいでしょう。トランジットがいくつもあり、遠回りしていくルートを選べば、安くつきます。


 


泊まるホテルだって、盗難覚悟、衛生面を気にしなければ、ドミトリーや安宿があります。


安宿には、南京虫や、真夜中にとまらぬ笑い声、銃声や騒音などが聞こえ、取り換えていないシーツ、洗っていない枕などがあるかもしれません。


 


それでも、一度安い旅を経験してしまった人は、これが病みつきになることがあります。


「安旅の魔力」とでもいいましょうか。


 


大手広告代理店を定年退職したNさんがいます。


住まいは都内の高級住宅。子どもはもう成人していて、奥様はまだ定年前。暇を持て余したNさんは、莫大な退職金で旅行することにしました。Nさんは、若いころバックパッカーでした。リュックに必要最低限のものを入れて、あとは現地調達。泊まるホテルの予約もせず、安旅に突っ走っていました。そんな若いころの旅の仕方が板についているのでしょう。いまでも、安いホテルに泊まり、格安航空券で旅をしているそうです。そのためか、Nさんはいくら旅をしてもお金を持て余してしまっているようです。


奥様に、「君が定年退職したら一緒に旅をしよう」と言っているそうなのですが、奥様からは「安いホテルなんかは嫌よ」と言われているそうです。


 


奥様が定年したら、また安旅とはしばらくお別れになります。その前に今のうちに安旅を謳歌しているそうです。

Q.1

お話の内容としてあてはまるものはどれですか?次のa.b.c.d.から1つ選んでください。


a. Nさんは、若いころバックパッカーをしたことがなかった


b. 安宿には、南京虫はいないし、銃声や騒音などが聞こえることもない


c. 安旅には危険が全く無い


d. 一度安い旅を経験してしまうと、病みつきになってしまうことがある

解答を見る

正解は、『d. 一度安い旅を経験してしまうと、病みつきになってしまうことがある』でした。