日本語を学ぶ

【差替待機】フィンランドの強さ①

はなしいてみましょう。

【差替待機】フィンランドの強さ①
  • 3分30秒

建国100周年を2017年に迎えたフィンランド。フィンランドといえば、「サウナ」や「ムーミン」、「オーロラ」、「素晴らしい教育」などを思い浮かべますが、フィンランドが今も魅力的な背景には、フィンランド人の強さと愛国心があったのです。


 


フィンランドは、12世紀半ばごろはスウェーデンの1州として統治されていました。しかし、19世紀に「ナポレオン戦争」でスウェーデンが大敗し、ロシアがフィンランドを侵攻したことで、フィンランドはロシアへ割譲されることになりました。


 


フィンランドがロシア自治になったとき、当時のロシア君主であったアレクサンドル1世はフィンランドと温厚な関係を築こうとしました。全国民への基礎教育の無償提供、大学の設置、独自通貨の流通、フィンランド語などを認め、フィンランドが発展するような支援や施策を行いました。


これがきっかけで、フィンランドの人々の中には、「フィンランドが国であること」「フィンランド人であること」の意識が芽生え始めました。


 


しかしロシア君主がニコライ2世になると進められた、「ロシア化政策」への不満が募っていきました。そこで、フィンランドは、ロシア革命の混乱時に独立を宣言しました。


 


フィンランドは独立したあとすぐ、ロシアがつく社会主義思想を持つ左派とドイツがつく君主制を目指す右派に分裂しました。内戦は右派の勝利で終わりましたが、第一次世界大戦でドイツが大敗したことで君主制ではない共和国となりました。


 


独立を果たしたフィンランドでしたが、その近くで第2次世界大戦が始まってしまいました。その頃、ロシアはソ連となっていました。


ソ連はバルト三国やフィンランドにソ連軍が駐留出来たら都合がいいので、それぞれの国を恫喝します。ソ連には圧倒的な装備とたくさんの兵士がおり、小国では勝ち目がないと判断したバルト三国はソ連軍の配置を認めます。


 


しかし、ここでフィンランドは、ソ連軍の駐留を認めませんでした。なぜなら、このまま駐留させておけば、侵攻し易くなり、「ついでにフィンランドも支配しておこう」となるのではないかと考えたからでした。


 


 フィンランドは、ソ連軍の駐留を拒否し、戦争に発展しました。これを、「冬戦争」といいます。ソ連軍とフィンランド軍の規模の差は瞭然で、フィンランド軍自体も勝ち目がないとわかっていました。


しかし、フィンランドにはある算段があったのでした。