日本語を学ぶ
あかちゃんのなきごえ
お話を聞いてみましょう。
- 3分30秒
- 0345774241
あかちゃんは、よくなきます。
あかちゃんはしゃべることができないので、「おなかすいた」「だっこして」「こわいよー」「うんちがでたよ」「おなかがいたい」「まま、はなれないで」ということは、なくことでつたえます。
あかちゃんのなきごえを、ふかいにおもうひとがいます。
でんしゃのなかやひこうきであかちゃんがなくと、「うるせぇな」「でんしゃにのせるなよ」と言ったり思ったりする人はたくさんいます。
それを、「ひどいひと」「つめたいひと」「こそだてしたことがないから…」などとひなんするひともたくさんいます。
ですが、あかちゃんのなきごえは、ふかいなのです。
あかちゃんのなきごえを「うるさい」とおもうひとにたいして「ひどいひと」とおもっているひとも、はたしてまったくふかいではいといいきれるのでしょうか。
きっと、そのひとたちも「ふかいなおと」だとかんじていて、だけど「あかちゃんがなくのはけんこうなしょうこ」「あかちゃんはなくのがしごと」というりせいでかんがえることで、そのなきごえを「ふかいなおと」とおもわないようにしているのではないでしょうか?
「ふかい」だとかんじることは、ほんのうです。
ここが、ポイントなのです。「ほんのう」でふかいなおとである、「あかちゃんのなきごえ」。あかちゃんのなきごえが、ふかいであるりゆうがあったのです。
あかちゃんのなきごえは、にんげんのみみにとどきやすいこえになっています。
たかさや、おおきさ、しゅうはすうなどが、かならずにんげんのみみにとどくようになっているのです。
それは、あかちゃんがじぶんでしようとおもってしているわけではなく、そのようななきごえでないと、いきのこれないからそうなっているのです。
あかちゃんが、ちいさくやさしく、うるさくないなきごえだったら、もしかしたらおかあさんやまわりのひとは、あかちゃんのことをあとまわしにするかもしれないし、おなかがすいていても、そのきんきゅうじたいにきづいてもらえないかもしれません。
あかちゃんは、ほうっておかれるときけんなのです。
なので、「ふかい」ななきごえでなくのです。
そうすれば、まわりのひとは、「どうしたの?」「なにかあったのかな?」とおもい、なきやませようとしてくれます。
あかちゃんのなきごえを「ふかい」とかんじることは、わるいことではなくしぜんなことなのです。
それとどうじに、あかちゃんがなくこともおかあさんがあかちゃんをつれてでんしゃにのることもわるいことではないのです。